
手
手
人間は、進化の過程で発達した手を使うことで文明を築いてきたと言っても過言ではありません。20世紀の脳外科医ペンフィールドが残した有名な図(ペンフィールドの脳地図)でも脳と手がいかに密接に連動しているかを示しています。
ヒトには200個あまりの骨がありますが、両手だけで60個近く骨があり、70か所以上の関節を動かすことで繊細な動きを実現しています。細かい作業をおこなうために知覚も優れている反面、障害が生じたときには常に異常を感じやすく機能を回復させることも非常に難しいため、整形外科の中でも専門性の高い分野です。
手でお悩みの際は、当院にてご相談ください。
手は使う頻度が高く常に露出しているため、突き指・はさむ・切るなどのケガをしやすい場所です。小さな範囲に骨や神経・腱・靭帯などが密集しているため、ちょっとしたケガでも思わぬ障害を残すことがあります。
また、手は非常に繊細かつ精密にできているため的確な診断と治療が不可欠です。ギプスなどの外固定方法や期間、リハビリなどによっても治療結果に大きな差が生じたり、手術が必要か否かの判断にも専門的な知識・経験が要求されます。
手の治療は当院の得意分野のひとつです。ケガなどでお悩みの方はお気軽にご相談ください。
犬や猫にかまれると感染(化膿)をきたすことがあります。自然治癒することもありますが、細い歯が深部に食い込み細菌感染をきたすと骨や腱、関節におよんでしまうと難渋することがあります。傷が小さくて見た目がたいしたことない場合こそ注意が必要です。
通常1日あれば感染が成立してしまうため、早期に適切な処置を行わないと思わぬ後遺症が残る場合もありますので、症状がほとんどなくても早急に医療機関を受診してください。
指を曲げ伸ばしした際に、ばねのようにカックンと引っかかる感じになる症状が特徴であることから「ばね指」と呼ばれ、正式には屈筋腱狭窄性腱鞘炎という病気です。
指を曲げる腱(屈筋腱)と、その通り道である腱鞘との間で炎症が起こり、腱と腱鞘がそれぞれ繰り返す摩擦などによって腫れてしまい、スムーズに動かすことができなくなります。
更年期の女性に起こることが多く、妊娠時、産後に生じることもあります。
糖尿病、透析患者にも発生し、母指、中指、環指に多くみられます。
原因は明らかではありませんが、腱鞘が腫れたり、腱が太くなったりすることにより通過障害をきたし症状が強くなります。
症状
手首の親指側で起こる腱鞘炎をドケルバン腱鞘炎といいます。手や親指を使い過ぎることで発症します。親指を伸ばしたり広げるための腱と、その通り道である腱鞘との間で炎症をきたしてしまう疾患です。また、手首の小指側で起こる尺側手根伸筋腱鞘炎もあります。
症状
治療
装具(サポーター)を用いて手首を安静にします。症状に応じて投薬やステロイド注射を行います。
症状が強い場合、手術を検討します。
手術を極力避けたいという方は、体外衝撃波が有効な場合があります。
ホルモン療法:保険適応外ですが、エクオールといわれる成分を摂取することで症状が改善する可能性があります。まずは、気軽にご相談ください。
周産期や更年期以降の女性に多く、手首の掌側にある手根管という神経の通り道が狭くなることで、正中神経が圧迫されることによって。手の使い過ぎや、手首の骨折によっても生じやすく、糖尿病や透析患者さんにも多く発症します。
症状
治療
装具(サポーター)で手首を安静にします。投薬や注射で改善する場合もありますが、親指の付け根の筋肉が弱っている場合には、早期に手術を検討する必要があります。
他の治療方法として、体外衝撃波の有効性が報告されています。
ホルモン療法:保険適応外ですが、エクオールといわれる成分を摂取することで症状が改善する可能性があります。まずは、気軽にご相談ください。
関節リウマチは、免疫機能の異常によって関節に炎症が起こり、軟骨や骨が破壊される疾患です。
早期に診断し治療開始することが非常に重要な疾患です。
初期症状として手の関節痛や腫れ、手のこわばりがでることが多いため、気になる症状があれば早めにご相談ください。
治療
免疫抑制剤と言われる薬をもちいて治療します。薬は、内服薬や注射薬があります。
指の第1関節(DIP関節)の軟骨がすり減って、痛みや変形をきたす病気をヘバーデン結節といいます。原因は不明ですが、女性に多くホルモンの関連が示唆されています。また、第2関節(PIP関節)に生じたものをブシャール結節と呼びます。ヘバーデン結節の患者さんの約20%に生じると言われています。
症状
治療
安静、投薬で鎮痛をはかります。装具やテーピングが有効な場合があります。
疼痛が強い場合は、手術を検討します。
ホルモン療法:保険適応外ですが、エクオールといわれる成分を摂取することで症状が改善する可能性があります。まずは、気軽にご相談ください。
その他の治療方法として、体外衝撃波の有効性が報告されています。
親指の付け根の軟骨がすり減って、痛みや変形をきたす加齢性の病気です。つまむ動作全般で痛みがでてしまうため、日常生活に支障をきたします。
症状
治療
装具(サポーター)や投薬で、痛みを和らげます。重症の場合は、手術を検討します。
その他の治療方法として、体外衝撃波の有効性が報告されています。
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