
ダイエット外来
ダイエット外来
肥満は、肩こりや腰痛、関節痛など様々な整形外科疾患に大きな悪影響を及ぼします。歩くことで、股関節や膝には体重の何倍もの負荷がかかるといわれており、歩く、しゃがむ、立ち上がる、階段の上り下りといった何気ない動作をするごとに、身体への負担は蓄積されていきます。「にわとりが先か、卵が先か」と同様に、肥満が原因で腰痛や関節痛を引き起こすこともあれば、腰痛や関節痛などが原因で肥満に陥ってしまうこともあるでしょう。
いずれにしても、肥満は整形外科疾患の治療の妨げになる大きなリスクファクターであり、体重のコントロールはとても大切な治療のひとつと言えます。
医師は簡単に「体重を減らすように」と言います。
「運動をしながら少しずつ体重を減らしていく」という理想論は、誰もが理解していても「痛くて満足に動くこともできない」という方が整形外科に通院してきているのであって、「運動したくてもできない」という現実があります。食欲を自分の意思でコントロールすることは容易ではありませんし、加齢とともに基礎代謝は低下してしまうため、体重を減らすことを断念してしまう患者さんはたくさんおられます。
食事療法の一環として、食欲を抑える効果のある薬物療法は選択肢のひとつと考えます。特に、「おなかがいっぱいになるまで食べてしまう」「ついつい間食してしまう」などの食習慣を改善したい方には、非常に有効です。
当院では整形外科として身体に負担がかからないように、リハビリテーションを併用しながら治療することができるため、「ただ単に痩せる」のではなく、筋力などを維持・増強しながら、理想的な体重コントロールを目指すことができます。
もちろん、肥満を改善することで、高血圧・糖尿病・心筋梗塞・脳卒中などのリスクも下げることができ、一石二鳥の効果が得られます。一度ご相談ください。
肥満とは、脂肪が過剰に蓄積し体重過多になっている状態です。
指標として、BMI(Body mass index)を使用します。
BMI=【体重(kg)】÷【身長(m)の2乗】
BMIが25以上を肥満症と定義されています。
BMI | 肥満度 |
---|---|
18.5未満 | 低体重(やせ) |
18.5以上25未満 | 普通体重 |
25以上30未満 | 肥満(1度) |
30以上35未満 | 肥満(2度) |
35以上40未満 | 肥満(3度)高度肥満 |
40以上 | 肥満(4度)高度肥満 |
運動療法と食事療法が最もスタンダードな方法です。近年、薬剤を用いたダイエットが注目され、これまで減量が難しかった患者さんにおいても適切な体重コントロールができるようになってきました。もちろん「薬だけで痩せる」という安易な考えではなく、適切なリハビリの指導、腰痛や関節症状を緩和しながら運動療法も徐々にできる状態を作れるよう整形外科専門医の視点から効果的なダイエット療法を提案します。ダイエットを考えている方はお問い合わせください。
*3~6カ月で体重の3%の減量を目指しましょう。高度肥満(BMI>35)の場合、5~10%の減量を目指します。
問診・メディカルチェック
食事習慣・生活習慣・お悩みなどを含めた問診、体重や体脂肪率などを測定します。
血液検査
初診時に血液検査を行い、糖尿病や高脂血症などのチェックを行います。
また治療経過中、血液検査を行い健康状態や血糖値・高脂血症などのチェックをおこなう場合があります。
診察区分 | 費用の内訳 | 合計費用(薬代別) |
---|---|---|
初診時 | 初診料 + 採血検査 | 5,500円(+薬の料金) |
再診時(採血なし) | 再診料 | 1,320円(+薬の料金) |
再診時(採血あり) | 再診料 + 採血検査 | 4,400円(+薬の料金) |
2回目の診察以降は、薬の処方のみ受診が可能ですが、副作用やご不明点などございましたら、気軽にご相談ください。
また、治療継続中は副作用や治療状況の把握のために定期的に採血検査をおこなうことがあります。
GLP-1・GIP(インクレチン)は、もともと小腸から分泌されるホルモンで、インスリン分泌を促進することで血糖値を下げる効果があります。さらに、食欲や腸の動きを抑制する作用があるため、インクレチン製剤を使用することで「つい食ベ過ぎてしまう」を抑制し食事療法をサポートします。
また、GLP-1・GIPには、肥満によって負担のかかっている心臓や腎臓を保護する優れた作用が報告されています。
リベルサスは飲み薬であり通院回数が少なくてすみ、初めて肥満治療を開始する方におすすめの薬剤です。
用量 | 30日分の料金 | 100日分の料金 |
---|---|---|
リベルサス:3mg | 11,000円 | 33,000円 |
リベルサス:7mg | 22,000円 | 66,000円 |
リベルサス:14mg | 36,000円 | 108,000円 |
特に内服初期に、胃もたれ感・頭痛・便秘・下痢などの消化器症状がでることがあります。
内服薬のリベルサスに比べて高い体重減少効果が期待できます。
皮下注射薬剤のため週1回通院していただく必要があります。
用量 | 価格 |
---|---|
マンジャロ:2.5mg | 6,000円 |
マンジャロ:5mg | 10,000円 |
マンジャロ:7.5mg | 15,000円 |
マンジャロ:10mg | 20,000円 |
嘔き気、便秘、下痢などの胃腸症状がでる場合があります。
また、低血糖症状がでる可能性があります。
GLP-1受容体阻害薬は、2型糖尿病の治療薬として、厚生労働省に承認された薬剤です。肥満やダイエット目的での処方は承認されておらず、原則的に自費診療の対象になります。
2型糖尿病の方は保険適応になります。糖尿病で、内科(かかりつけ医)で治療されている、もしくは糖尿病の治療が必要となる場合は、そちらで相談の上、治療されることをおすすめする場合があります。
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